テレビボードの高さの適正と見た目のバランスについて詳しく解説

テレビが大型化の傾向にあるいま、テレビボードの高さで迷う方が増えています。今回は、テレビボードは床からどのくらいの高さが適正なのか?について書いていきます。また、コーディネーターとしての、見え方のバランスのお話も書いています。

目次

結論:テレビからの距離と座る高さがとても重要

実はテレビボードの高さは一律◯◯㎝と決めることが難しいです。なぜなら、テレビを見る距離や高さによって適正な高さが異なるため。もちろんテレビ本体の大きさにも関りがありますので、高さはケースバイケースなのです。

重要なポイントは

  • テレビからの距離
  • テレビを観る目線の角度

です。詳しく書いていきますね。

テレビを見る距離の適正

テレビを見る距離としては

液晶テレビの場合=テレビ画面の高さ方向×3

4Kテレビの場合=テレビ画面の高さ×1.5

が一般的な距離間。画面の高さというのは、フチの部分は含まない、画面の液晶の高さです。

昔のブラウン管は5倍以上離れると言われていたので、画面の解像度が上がれば上がるほど近づいて視聴しても平気ということですね。

例えば一般的な50インチの液晶テレビの場合は画面の高さが60cmくらいなので、60×3=180cm程度が最適な視聴距離。

4Kテレビの場合は60×1.5=90cmとなりますが現実的にそこまで近いレイアウトは難しいので、目安に考えて「4Kだったら1.5倍くらいまでは近づいてもいい」ぐらいに思ってください。

テレビのサイズ(インチ)画面高さ(cm)液晶テレビの場合4Kテレビの場合
40インチ50cm150cm65cm
50インチ62cm186cm93cm
55インチ68cm204cm102cm
60インチ75cm225cm112cm
65インチ81cm243cm121cm
70インチ87cm261cm130cm
75インチ93cm279cm139cm
テレビのサイズと視聴距離の目安表

テレビを見る高さの適正

距離も重要ですが、テレビを見る際には、テレビボードの高さも重要です。高さの基準は

目線がやや下がった位置に画面の中心がくる程度

が良いです。これは、人間の目の高さがやや下側を見るようについているためです。

具体的には10度~15度くらい下がった角度が最適とされています。イメージとしては、目線の正面が画面の上端ぐらいになるくらいの高さがいいですね。

そのため、ソファも想定した上でテレビ台を選ぶと良いかもしれません。ローソファーを選ぶならテレビボードも低めに。高いタイプのソファであれば、程よく高めにした方がいいです。

ただ、忘れがちなのは、日本人は床に座ることがあるということ。見上げる姿勢までテレビの位置を上げてしまうと、首が疲れてしまいます。

テレビボードの幅はどう選ぶ

実用的に考えるのであれば、テレビボードの横幅はテレビが乗ればそれで良いのですが、あまりにもピッタリだと格好が悪いです。

昔のブラウン管のような、脚がないテレビであればピッタリサイズでもそこまで違和感はありません。しかし、液晶やプラズマテレビといった、脚がついていて浮き上がったタイプのテレビだと、テレビと脚との関係が漢字の八の字のように末広がりに見えますので、その下にあるテレビボードも大きくないと安定して見えないのです。

コーディネーターとしての「バランス」のアドバイス

先ほどまでお話ししたのは機能的な部分のお話です。つまり、実用的なところです。

ここからはバランスの話です。美観的な見え方の美しさも重要です。

大きいテレビボードほど低めに

横に大きなサイズであればあるほど、低めのテレビボードにした方がバランスが良く見えます。昨今ではテレビが大型化の傾向にあるため、比例してテレビボードも180㎝や200㎝のものが多いです。

200㎝を超える場合は特に、35㎝くらいまでの高さにしておく方が間違いありません。

センターテーブルよりも低いとチグハグ

また、センターテーブル(ソファの前のテーブルのこと)よりも低すぎるとアンバランスになりがちです。同じくらいか、少しだけ低め程度に留めておいてください。

実用的な面でもセンターテーブルがテレビ画面にかかってしまって見えにくいということも起こります。

また、サイドテーブルはそこまで気にしなくても良いです。サイズも小さく、ソファの横に置いたりソファのギリギリまで引き寄せて使うことがほとんどなので、バランスはそこまで気にしなくてもOKです。

ただし、ダイニングテーブルからソファを超えてテレビを見る場合、ソファの背にかかってしまうこともあるので、低くしすぎると画面下が隠れてしまうこともありますのでご注意ください。

テレビボードとディスプレイ台を兼ねるという考え方

横幅はテレビよりもゆとりを持って、と書きましたが、空間が許せばだいぶ大きめでも良いと思います。頭でっかちはバランスが悪いですが、下が大きいのはそこまで不格好に見えません。

というのも、テレビボードはディスプレイスペースとして使うのもおすすめだからです。最近のお住まいでは、サイドボードがないことがほとんどです。飾り棚の役割を持つものが部屋に無くなってしまったんですね。そこで、テレビボードをちょっとしたディスプレイスペースにすれば、お部屋の個性が演出できます。

植物などを置いても、無機質なテレビとの対比になって雰囲気が上がります。

テレビボードの高さを選ぶ前準備のまとめ

最後に、テレビボードを選ぶ前にどんな情報があればいいのかを書いておきますので、参考にしてください。

  • 部屋の広さを測り、観る場所からどれだけのスペースをとれるか
  • テレビのサイズは何インチか
  • ソファで観る場合、座面の高さはどの程度か
  • センターテーブルの高さは何cmか

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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この記事を書いた人

家具のコーディネートを中心としたインテリアコーディネーター・スタイリストをしています。ジャンル問わず家具やインテリアを好み、民芸品や器、デザイン家電や植物などにも興味があります。
だいたい家にいますが、たき火は好きです。夢は、庭の広い古民家を買って、本を読みながらたき火をして過ごすこと。旅行も好きですが半径5メートルで世界が完結すればそれでもまた良し。

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