【ニーチェアのデメリットとは?】インテリアの専門家が詳しく解説

今回の記事では、ニーチェアを購入されるか迷っている方へ向けて「ニーチェアのデメリット」について書いていこうと思います。

仕事柄、ニーチェアを使用しているユーザーの意見を聞くことが多く、私自身もニーチェアエックスを使用して3年くらいになります。

ニーチェアを検討されている方が後悔のないよう、いろいろな意見を聞き、しっかりとリサーチしてきましたので、最後までお読みいただければ嬉しいです。

2024年5月追記しました

アトラクト(ヤフー店)にて、15%ポイント還元でニーチェアが購入できるようです。
paypayにてポイントチャージして購入する必要がありますが、かなりお得です!

目次

ニーチェアのデメリット8選

8選、というのも変な表現ですが、ニーチェアには大きく、8つのデメリットを考えています。私の体験だけでなく、実際に使っているユーザーの意見を集めました。

①床に傷がつくことがある

ニーチェアは2本脚なので、4本脚のタイプよりも点荷重がかかりにくいとは言えますが、それでも床がフローリングの場合はキズの防止策を取る必要があります。

これはどんな椅子でも言えることではありますが、特にニーチェアロッキングを使う場合は傷がつきやすいため、ラグなどの敷物を敷くか、フェルトなどを足裏に貼っておく必要があります。

もちろん、移動するときは引きずらずに持ち上げて運ぶほうが安心です。

特に柔らかい木材の床(杉やパインなど)の場合は、ラグがないと傷がついてしまうので、ニーチェアと同時にお買い求めいただくことをおすすめします。

また、和室の場合はそこまで神経質にならなくても良いですが、ニーチェアは折りたたんで場所を移動できるので、どうせなら専用でラグなどを用意しておいても良いかもしれません。

②食事やデスク作業がしにくい

ニーチェアはラウンジチェア(休息用の椅子)に属するため、後ろに寄りかかってリラックスしながらくつろぐために作られています。

上体が後ろに反るような形になるため、背筋をまっすぐにする動作(食事やデスクワーク・パソコン作業など)にはあまり適していません。

サイドテーブルを置いて飲み物を飲んだり、膝の上にパソコンを置いて短時間タイピングをするくらいなら何とかできるかな…?というレベルです。

私自身は、テレビを観たりゲームをしたり、飲み物を飲んだりすることが多いですが、その場合は特に不便を感じたことはありません。

そもそも、ロッキングは作業に向いていないと言えますが、ニーチェアエックスであっても、本格的な作業を想定している場合は不向きだと思います。

ニーチェアは休息用の椅子なので、くつろぎの時間に楽しんでいただければと思います。タブレットやスマートフォンは操作しやすいので、デジタル資料を読むことはできそうです。

③品質は良いが、価格は高い

ニーチェアの価格は51,700~55,000円です。オットマンを付けると82,500~85,800円になります。
(ともに2024年4月現在)

ホームセンターなどの量販店で買えば、3人掛けのソファが買えてしまう価格です。

ニーチェアの品質は高く、50年以上前から続くインテリア界の名作ですが、それでも消して安い金額ではありません。

しかしその反面、ニーチェアにはパーツ購入ができるという大きなメリットがあります。傷んでしまった部分だけを安価で購入することができるため、長い目で見るとそこまで高いものでもないとも言えます。

ソファは高額な送料かけてメーカーへ送り、張り替えをしなくてはなりません。しかしニーチェアは傷んだ部分だけを購入できるため、結果的に耐用年数がかなり長いと言えるのです。

④組み立てがやや難しい

実はこれは、ネットでの口コミで見かけた意見です。

私は特に組み立てに難航することはありませんでしたが、とある女性の施主様から一度だけ「ネジがちゃんと入らない」と言われたことがありました。

しかし、下記の動画を見ていただいて組み上げてもらったところ、問題なく組み上げが出来たとのことでした。
(組み立てなのにすごくオシャレなプロモです)

状況を聞くと、どうやら

ネジがまっすぐ入っていなかった

とのことでした。

アーム部分からフレーム部分にネジを通すとき、直線状にしっかりとねじ込まないと途中でネジが止まってしまうのです。

この点でつまづいている人が多いようなので、上記の動画を見てから組み上げれば問題はないと思います。なお、組み立てにはプラスドライバーがあればOKです。

⑤立ち上がりがちょっとしにくい

ニーチェアの座面の高さはやや低めです。

ニーチェアの座面の高さ
  • ニーチェアエックス…25.5cm
  • ニーチェアロッキング…31.0cm

座面が低いほど、立ち上がる時に負担がかかってしまいます。特に、ニーチェアエックスは座面が低く、背もたれの角度も深いため、腰の負担がかかるのです。

角度が付いているチェアは休息の要素が強い反面、立ち上がりがしにくい、というのはニーチェアに限ったことではないのですが、重度の腰痛を抱えている方は注意が必要かもしれません。

ロッキングであれば前後に動かせるため、立ち上がりの時にそこまで負担はかかりませんが、腰を痛めている方がニーチェアエックスに座る場合は、ゆっくりと起き上がるようにしてください。

また、腰当クッションをしてから立ち上がるようにすれば、いくらかは軽減されます。

⑥布地の汚れ対策

ニーチェアに使われている生地はかなり丈夫な倉敷帆布。ハンモックのような座り心地で快適ですが、やはり汚れが気になる方も多いです。

しかし、布地はドライクリーニングが可能です。分解する面倒さはありますが、クリーニングで汚れを落とすことはできるので、そこまで気にしなくても良いのではないかと思います。

もし、まったく気にせず使いたいと思われる方にはおすすめの方法があります。

それは

汚す前に「汚れ防止加工」をしておく

こと。

具体的な手法は、ユニタスファーイースト社の「テキスタイルプロテクター」という商品を使うことをおすすめしています。イタリア生まれの汚れ予防スプレーです。

汚れは、付いてしまってから落とすよりも、最初から付かなくしたほうがお手入れはぐんと楽になります。

実際に使用してみると月に1回クリーニングに出すのも面倒なので、汚れ防止スプレーがあると快適度はかなりアップしますよ。

⑦ハイバックチェアの存在感

ニーチェアは折りたたむことができるため、コンパクトに収納できるのがメリットです。

しかし、店舗ではちょうどいいサイズと感じていても、実際に部屋に入れてみると、背もたれがハイバックなため意外に大きく感じることが多いです。

サイズ感は想像できても、高さが生む感覚はなかなか想像しにくいものです。

そのため、もし大きめのソファ+ニーチェアという組み合わせでお部屋への設置を考えているのであれば、ソファを設置してみてから、ニーチェアの購入を改めて検討したほうが良いと思います。

もちろん、ニーチェアは簡単に動かせるため、使うときだけ設置して使えば、多少狭い部屋でも気にならず使っていただけると思います。

⑧インテリアとの相性問題

ニーチェアは、木部+無地の張地という構成要素ですが、シンプルでナチュラルさが際立つため、インテリアのテイストによっては合わないこともあります。

例えば、イタリアモダンインテリアなどに合わせると素朴すぎるので、やや浮いてしまうかもしれません。木材を完全に排した、金属・石・磁器などで構成する超モダンインテリアにも合わせにくいです。

張地にブラックがあれば合わせる幅が広がるのですが、過去に限定で出たきりで、ブラックは無いのが残念ですね。これは私もちょっと不満に感じている部分です。

まあ、とは言えほとんどのインテリアシーンには合わせやすいので、ニーチェアが好きであれば特に怖がらずお部屋に導入しても良いかなと思います。

それでも私はニーチェアを買った

ここまで、ニーチェアのデメリットを書いておいてなんですが、実は私自身はニーチェアエックスを3年ほど愛用しています。

消して安くはない買い物なので、私もネットでの評判やインテリアショップのスタッフさんに色々と相談をし、悩んだ末に購入しました。

上記であげたデメリットの中で今でも気になるのは、立ち上がり時の気合い?くらいでしょうか。ほぼ毎日座っていますが、特に腰痛に悩むことはありません。

結果的に、満足した買い物だった

と感じています。

ニーチェアが万人に合う、なんて思っているわけではなくて、これは私のライフスタイルによるものだと思っています。

毎日座るけど、座るのはせいぜい1時間~2時間程度。これがもし、3時間以上も座り続けるのであればそもそも折り畳みチェアでは厳しいでしょう。

本を読んだり、映画を観たり。そこまで姿勢を変えずに過ごすため、私にはニーチェアが合っていたのだと思います。

メリットも合わせて比較しよう

ニーチェアにはデメリットだけではなくて、メリットがたくさんあります。

特に

  • 持ち運びが簡単
  • 使うとき以外、コンパクトに仕舞える
  • パーツ購入が可能

など、デメリットを超えてメリットが大きく、使っていく中での利便性が高いです。

インテリアの専門家として本当に正直に申し上げますが、ニーチェアはかなり優れた工業製品だと思っています。価格面での予算が許せば、本当におすすめの商品です。

ちなみに私自身は、ニーチェアのメインの使い方を「読書用の椅子」として購入しました。

読書用の椅子、本当に迷いました。

その体験も記事にしていますので、よかったら合わせてご覧になってみてくださいね。

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この記事を書いた人

家具のコーディネートを中心としたインテリアコーディネーター・スタイリストをしています。ジャンル問わず家具やインテリアを好み、民芸品や器、デザイン家電や植物などにも興味があります。
だいたい家にいますが、たき火は好きです。夢は、庭の広い古民家を買って、本を読みながらたき火をして過ごすこと。旅行も好きですが半径5メートルで世界が完結すればそれでもまた良し。

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