ソファで食事もくつろぎも。LDスタイルのメリットとデメリット解説

リビングとダイニングを同じ部屋で兼ねるのがLD(リビングダイニング)スタイルです。生活のシーンがコンパクトにまとまる人気のスタイルですが、メリット・デメリットがあります。今回の記事をご覧いただき、LDスタイルについて理解いただきご検討してみてください。

この記事は下記の内容について書いています。

  • LDスタイルとはどんなスタイル?
  • LDスタイルのメリットとデメリットは?
  • LDスタイルの家具選びで気を付けることは?
目次

LDスタイルとは?

そもそも、LDスタイルとは

リビング(L)とダイニング(D)を兼ねて、ひとつのスペースで両方の機能を満たすスタイル

のことです。

大きな部屋にダイニングテーブルとソファのセットがあるということではなく、同じ場所でどちらの過ごし方もできるというイメージです。

リビングダイニング兼用という考え方はひとつのスタイルとして定着しており、コンパクトなお住まいに居住している方や、モノをなるべく増やしたくないミニマリストにもおすすめのスタイルです。

しかし、快適な部屋作りの方法としては、まずは「機能=どう使うか・どう使いたいか」を意識することが重要です。特にリビングとダイニングは家の中でも中心になるお部屋なので、次の項にて分かりやすくご案内しますね。

LD生活へ:まずはリビングとダイニングの機能を整理する

まずはこれからLDスタイルをご検討されている方へ、お選びいただく際のご参考になるようリビングとダイニングの主な機能について整理させていただきました。

生活のスタイルによってはこの他にも必要な機能がある場合もあるため、まずはそれをイメージしてみてください。

リビングの持つ機能

  • くつろぐ
  • 家族とのコミュニケーションを楽しむ
  • テレビや映画を観る
  • 本を読んだり、音楽を聴いたりする

ダイニングの持つ機能

  • 食事をする
  • 簡易的なデスク代わりに使う
  • 来客時の応接

LDスタイルのメリットとデメリット

LDスタイルのメリット

コンパクトに生活空間をまとめることができる

リビングとダイニングを一部屋でまとめられるため、生活空間をコンパクトにまとめることができます。

10畳ほどの空間に独立したリビングとダイニングを両立しようとすると難しいですが、LDスタイルであれば充分なスペースを確保することができますのが大きなメリットです。

家具にかかる費用を抑えることができる

当然、家具の数が少なくなりますので家具にかかる費用を抑えることができます。逆に言うと、同じ費用を使いながら上質な家具を選ぶことができますので「厳選した家具を少量だけ」と考えている方や、ミニマリストの方にもお勧めできます。

LDスタイルのデメリット

小さなお子様のいる環境には向かない

中学生程度の体格であれば問題ありませんが、小さい子供がいる場合は体格が合わないため食事を取りにくい可能性があります。

お子様が小さなうちは、ダイニングを用意してお食事をされるか、低めのリビングテーブルで床に座ってお食事を楽しむほうがいいかもしれません。

デスク仕事には向いていない

椅子とテーブル、という関係性ではないためパソコンや書き物などの仕事には向いていません。本格的に在宅ワークをされている場合は、別に小さなデスクを置いたほうが良いですね。

簡易的なパソコンワーク(1時間程度)であれば乗り切れるかもしれませんが、腰痛の原因になりますのでご注意ください。ソファに座って無理のない位置に高めのサイドテーブルを置くなどして工夫すれば、少しは快適になります。

食事をするため、家具が汚れやすい

お食事を伴うため、ソファの汚れが起こりやすいです。特に油汚れなどは落としにくいため、カバーをかけて使用するか適正な張地を選ぶのをおすすめします。(後ほど詳しく解説しています)

テーブルが高めなため、ソファに寝転ぶとテレビが見にくい

3人掛けのソファにゴロンと横になってテレビを観る場合、テーブルが視線をさえぎることがあります。

LDスタイルでは食事のしやすさを重視するためテーブルの高さを上げているので寝転んでテレビを観るのは向いているとは言えないのです。

【重要】LDスタイルの家具選びの注意点

LDスタイルの家具選びには注意点があります。

テーブルの選び方

テーブルの「高さ」に気を付ける

一般的なLD用のテーブルは60cm程度。ダイニングテーブルよりも10cmくらい低めの高さです。ソファの高さを先に決めて、その座面の高さをもとに決めるのが良いです。

カフェなどで、自分の膝ぐらいの高さ(40~45cm程度)のテーブルを見かけます。低いテーブルは圧迫感を抑えるという意味では効果的ですが、あくまでも軽食向きです。毎日のお食事を想像すると、例えばナイフとフォークが使えない…などの高さにするのはおすすめしません。

テーブルの脚の位置に注意する

脚の形がソファに干渉しないように注意が必要です。脚が4本、テーブルの四隅についている脚だとダイニングとしてはとても使いやすいのですが、ソファだと相性が悪い場合もあります。

脚が内側に入っているか、T字脚になっているようなものが使いやすいです。

ソファの選び方

張地は手入れのしやすいものを

ソファでお食事をするため、お手入れのしやすい張地を強くおすすめします。具体的には、

  • 合成皮革
  • 人口スエード

など、汚れが染みこまない張地がおすすめ。またはパールトーン加工などの防汚加工をしておくか、カバーが外せて洗えるソファ(カバーリング機能)を選んでも良いですね。

ソファの奥行や角度

お食事をする際にはソファの前側に座ることになります。そのため、あまりにも角度がついていたり奥行きが深すぎるソファだと、座面の奥に座っているときには快適でも、食事中は居心地が悪いことがあります。フラットなソファであれば気にならなくても、ラウンジチェアのように背もたれが倒れているものはあまりお勧めできません。

まとめ:LDスタイルインテリアを考える

LDスタイルは省スペースでまとまるという利点がある反面、リビングダイニングがどちらも中途半端になってしまう可能性があります。まずは家での過ごし方をイメージし、無理のない範囲で検討するのがいいですね。

もちろん、現在リビングダイニングが別々に取れている場合は無理にLD化する必要はありませんが、モノを少なくすることや空きスペースを増やすことは、逆にインテリアを楽しむきっかけにもなることです。空いたスペースに何を置くか、それとも置かずに広々使うか。ディスプレイをしてみようか、オブジェを置いてみようか…。ぜひ、インテリアを楽しんでくださいね!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

家具のコーディネートを中心としたインテリアコーディネーター・スタイリストをしています。ジャンル問わず家具やインテリアを好み、民芸品や器、デザイン家電や植物などにも興味があります。
だいたい家にいますが、たき火は好きです。夢は、庭の広い古民家を買って、本を読みながらたき火をして過ごすこと。旅行も好きですが半径5メートルで世界が完結すればそれでもまた良し。

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