「家具を買うならどこのお店がいいのか教えてほしい」という質問を、これまでに30回くらいは受けているのではないか、と思います。
私はインテリアスタイリストの仕事をしており、空間だけの提案をすることもあれば具体的な家具やレイアウトまで決めたりすることもあります。
初対面の人にインテリアの仕事をしていることを伝えると、決まって上記の質問をされることが多いのです。

私は家具を仕事としていますし、もちろん私自身も好きです。しかし、洋服と違って家具の知識はまだまだ一般的に知られていないんだなと思うことが多いのです。
そこで今回の記事では、家具を買うならどこが良いのか?というテーマについて詳しく記事を書いていきたいと思います。
具体的な店舗の紹介と、家具を買う前に知っておいた方が良い豆知識も書いていますので、どうぞ良かったら最後までご覧ください。
- 私がおすすめする10のインテリアショップ
- 家具を買う前に知っておくべきこと
私のおすすめするインテリアショップ10選

まずは結論から。10店舗のインテリアショップを紹介しています。私自身はどの店舗も利用したことがありますが、それぞれ個性があるお店ばかりです。
オンラインでも購入できる店舗を中心に紹介しますので、どうぞ参考にいただけると幸いです。
また、今回の記事ではメーカーの公式ストアやオンリーショップではなく、セレクトのインテリアショップを中心に紹介しています。
Generate Design(ジェネレートデザイン)
カナダ初のインテリアショップ、ジェネレートデザイン。私が個人的にイチ押しするオンラインショップです。
ジェネレートデザインのおすすめポイントは、商品の豊富さと珍しさ。
私はインテリア業界に15年ほど居り、家具やインテリア雑貨については割と詳しいほうだと自負していたのですが、まったく知らなかった商品がゴロゴロありました…。
珍しい、といってもキワモノばっかりを扱っているわけではなく、日本の古い名作から最新のモダンインテリアまで扱っているラインナップはさすが。
サイトはやや速度が遅く使いにくいですが(運営者の方、見られていたらすみません)それを加味してもかなり魅力的なショップです。
FLYMEe (フライミー)
インテリア用品や家具を探している人はたぶん絶対見たことがあるサイト、フライミー。とにかく、商品の品揃えがすごすぎるオンラインショップです。
例えるなら、インテリア界のZOZOTOWNでしょうか。
商品の数が膨大すぎるため、逆に言うとこれといった商品セレクトの特徴はないのですが、家具を探し始めたばかりの方や、とりあえず色々見たい時には一番いいサイトだと思います。
商品が多すぎると探すのに手間取ることもありますが、フライミーではカテゴリやブランドごとだけでなく、色やサイズで検索もできるので、本当に使いやすいサイト。
実店舗はありませんが、確実に正規品を扱っていますので、商品を買うのにはぴったりのサイトですね。
CONNECT (コネクト)
コネクトは香川県のインテリアショップです。北欧インテリアを中心としていますが、生活全般をサポートする商品群を備えた複合型ライフスタイルショップです。
コネクトのすごいところは、その情報量の豊富さ。ブログやSNSにて積極的にインテリア情報の発信を続けており、勉強になる記事がたくさんあります。
インテリアは、実はセオリーがあって無いようなもの。それを独自の見解や豊富な経験から言語化し、インテリアのレベルを底上げするような発信が本当に素晴らしいです。
この知識量は業界でもトップクラスのお店です。
コンランショップ

イギリスの伝説的デザイナー「テレンス・コンラン卿」によるインテリアショップです。
といっても、英国インテリアが中心というわけではなく多国籍な商品群の数々が並びます。既に50年以上の歴史があり、インテリアショップ界の重鎮です。
インテリアテイストはイタリアモダンを中心にしたミックスインテリアといったところですね。
コンランショップは何と言っても色の使い方が素晴らしい。セレクト力にも優れ、迷ったらコンランで買えば間違いないとすら言えます。
気になるショップがあっても、まずはコンランを見てから自分の好みを探しても良いかもしれません。
CIBONE (シボネ)
シボネは、ひとことで形容しづらいショップです。
家具やインテリア雑貨だけではなく、洋服やファッション小物も置いています。そうかと思えば、アートなのかインテリアなのか分からないものも売っています。
売っているインテリアは、全体的にアーティスティック寄り。他とは違う、クセのある商品が多いです。この、アブストラクト(抽象芸術)的な要素がシボネの一番の魅力です。
インテリア的にはやや難しい商品が多いですが、こういったアイテムは部屋にあるだけでインテリアの「こなれ感」が出ますので、ぜひ取り入れてほしいです。
私も都内に行くときはシボネの実店舗には必ず立ち寄るくらい、すごく好きなお店です。
LIVING MOTIF (リビング・モティーフ)
エルデコやカーサブルータスなどのインテリア雑誌にたびたび登場するリビング・モティーフは、40年以上の歴史があるインテリアショップ。
家具だけでなく、ステーショナリやファッションアイテム、食器やコーヒーグッズなど取扱商品の幅が広いです。しかし、商品の総数は多くありません。
このお店には非常に優れたバイヤーがおり、さまざまなジャンルの一流商品や名作だけを取り扱っているのです。
商品数で圧倒するわけではなく、限られた商品数の中で勝負する。こういった演出に魅せられたファンは多く、著名なインテリアスタイリストもよく利用しています。
六本木という緊張感のある土地にありながら、消して引けを取らない名店です。
アトラクト

アトラクトは高知県初のショップで、北欧やイタリア系のスタイリッシュ家具が多いお店です。といっても国で商品をセレクトしているのではなく、マルニ木工など日本のブランドも扱っています。
国内外の様々なブランドを取り扱っているのですが、商品の選別基準として「本当に長く使える良作だけ」をチョイスしているのが見て取れ、これを選べば間違いないという名作ばかりです。
シンプルでデザインの美しいものばかりなので、落ち着いたデザインの家具を探されている方や、飽きずにずっと使えるインテリアが好みの方には特におすすめのショップです。
scope(スコープ)

北欧家具を買うのなら、このscopeというお店がおすすめです。
特に、アルテックの家具やイッタラの食器は他の店舗の追随を許さないラインナップです。このお店だけの別注カラーや限定品・復刻品などもあり、ほかでは買えないラインナップが見つかります。
また、商品ページの商品解説が素晴らしいです。だいたいどこのお店も似たようなことを書いていることが多いのですが、スコープの文章はオリジナリティがあります。
おそらく、商品を本当に愛している人が売っているのでしょう。私もスツール60というアルテックの3本脚名作椅子を購入しましたが、大満足です。
case study shop (ケーススタディショップ)
アメリカンミッドセンチュリーを探すなら、断然ここがおすすめです。
ミッドセンチュリーは近年下火ですが、コアなところを突き詰めながら業界の最先端を走っているお店です。店主の方がインテリアについて非常に詳しいです。
ミッドセンチュリーの家具を売る大きな規模のお店は他にもありますが、商品についてしっかりと説明を聞いて安心して購入したいのであれば、ここが間違いなく一番だと思います。
このお店、イームズやネルソンなどミッドセンチュリーデザイナーの情報に関して日本一詳しいのではないでしょうか?
SEMPRE(センプレ)

センプレは、池尻大橋にあるインテリアショップです。インテリアのテイストとしては、シンプルなモダンデザイン+アートピースの様な家具、といったところでしょうか。
デザインの美しいものを取り扱っていながら、実用性は低いアートの様な家具も扱う。このバランス感が心地よいショップです。
私もインテリアに対する信念として、利便性や機能性だけを求めて家具を選んでしまうと生活はつまらなくなるとよく顧客へとお話ししています。
シンプル過ぎず、アートのような遊びを取り入れた空間がお好みであれば、このセンプレデザインがおすすめです。
家具を買う前に知っておくべきこと
まずは、家具を買う前に知っておいてほしいことを簡単にまとめました。
家具をすぐに選んではいけない

いちばん重要なのは、家具をすぐに選ばないこと。
特に、家具がまだ何も決まっていない場合や、家具を探し始めたばかりの場合などは要注意です。
私もたくさんの方の家具選びをお手伝いしたことがありますが、ほとんどの人が日々の生活の中で家具のことを意識しないで生活しているので、知識がないことが多いです。
買うことになって初めて調べ始めるので、3ヶ月くらいの短い期間の中でも好みが二転三転します。あれもいい、これもいい、という感じですね。
そのため、良いと思ったものをすぐに買ってしまうと、あとから選ぶものとテイストが全く合わないこともあるのです。
家具を決めるときは
ひとつも買わずに、先にいろいろな家具を見る
ということを強くおすすめします。
全部見てから、一つ目を買いましょう。
使い方を想定してから買う

家具においての「機能」と「デザイン」はどちらもかなり重要なもの。
どちらか、ではなくどちらも重要
です。
頭では分かっていても、買うときにちゃんと使い方を意識しないと失敗することがあります。
例えば、デザインがすごく気に入ったキッチンの棚に電子レンジが入らなかった…とか、ヴィンテージの照明器具が暗すぎて使えない…など。
初めから使い方を想定しておくこと(照明器具は関節的に使うから暗くても構わない、など)をすれば、そういったミスは回避できます。
また、強くおすすめはできませんが本当に気にいったデザインのものに出会ったら、それに合わせて生活を変えてしまうぐらいの意気込みを持つのもアリです。
ダイニングチェアを選ぶ前にテーブルを選ぶ

私はダイニングチェアを選ぶ前に、テーブルを選ぶことをおすすめしています。
その理由ですが、テーブルよりも椅子のほうが種類がかなり多いからです。そのため、テーブルを選んでから、それに合わせて椅子を選ぶほうが選択肢が広がるのです。
また、テーブルは130cmなのか150cmなのか180cmまで入るか?など、空間に合わせて選ぶことがほとんどなので、機能的に決めやすいというメリットもあります。
椅子を先に選んでも良いのですが、その際には「椅子のサイズ・椅子の座面の高さ」などの情報は把握しておき、サイズ感や高さが合うものを選ぶようにしましょう。
チェアの選び方は下記の別記事で書いてますので、良ければご覧ください。

ソファの寿命は意外と短い

インテリアショップの店員さんに「ソファは何年ぐらい使えますか?」と質問すると、だいたい10年ぐらいは使えますよ…と答えることが多いです。
実はこれは
半分正解で、半分不正解
だと思います。
私は数多くのソファをチョイスしてきましたが、同じソファをお納めした方2組の別々のお客様で、片方は2年で座面がへたり、もう片方は10年でも快適に使えるという体験をしたことがあります。
つまり、仕様頻度や環境によって大きく異なるということ。
(今回のケースの場合、2年でへたってしまったお客様は小さいお子様が2人居て、日頃から飛び跳ねていたのが原因かと思われます。)
10万円くらいのソファが10年使えることもあるのに、30万円を超えるソファが2年でダメになることもある…。
例え100万円のソファでも、一生モノではありません。私の感覚では、やはりどんなに良いソファでも10~15年程度をひとつの目安にすることが多いです。
使えて15年…と考えるとソファの予算も変わってくる可能性があります。ソファは一生モノではないということを、覚えておいてください。
一生使いたい家具は木材を選ぶ

最後のひとつが、「一生使いたい家具」を選ぶ際の基準です。結論から言うと、木を選んでください。
自然素材は温もりがあって…とかいう理由ではなく本当に丈夫だからです。座面が布の椅子は、必ず布地が傷みます。丁寧に使っても一生モノとして使うのは難しいです。
もちろん、物理的な損傷は起こりえますが、木材はしなやかで強く環境に適応しながら伸び縮みするため、耐用年数がかなり長いです。
家具を買う店舗も慎重に選ぶ

家具のブランドや質ももちろん、買う店舗も慎重に選んでほしい、と私は思います。
厳しいことを言うと、知識もなくてただの商売としてインテリア業を営んでいる店舗や、アフタフォローのことなんて何も考えていないような粗悪な店舗もあります。
それらと比べて、ここにあげた店舗は私自身も利用したことがありますし、長く業界に残っている優良な店舗ばかりです。
また、ズバリ言うと
高価格帯の家具は基本的に、店舗によって価格の差はありません。
これは、定価販売が原則となっている暗黙のルールがあるから。
多少違うのはポイントの差ですが、少しくらいのポイント差であれば、本当に信頼できるショップでお求めいただくことを強くお勧めします。
長くなりましたが、やはりこのブログを通して私が言いたいことは
インテリアを楽しんでほしい
ということ。
悩む時間もまた、インテリアを楽しむ時間だと思って、ゆっくりと家具探しをしていただければ嬉しく思います。最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あ、良かったら私が購入した一生モノの名作椅子について記事を書きました。良かったら合わせてどうぞ。

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